ほとんど堆肥処理されているコーヒーかすの飼料化に帯広畜産大学高橋潤一研究室と丸紅、名和産業の産学共同で成功した。丸紅が独占販売権を持つ生菌剤を用いて名和産業がコーヒーかすへの応用を検討し、帯畜大で実証実験を行ったもの。
名和産業では「3者連携を深め、今後は飲料メーカーからのコーヒーかす引き取りを推進し、リサイクル飼料を全国の畜産農家に販売していくことで食品残渣の有効活用、日本の飼料自給率向上に寄与したい」としている。
発表によると焙煎されたコーヒーかすは全国で年間10万トン程度発生しているが、高水分と家畜が嫌がる風味が課題で、ほとんどが堆肥として処理されている。今回の技術開発で高水分でも保存性が高く、家畜が嫌う風味を除去し、コーヒーかす繊維質の消化率を飛躍的に向上させることに成功した。コーヒーかすに含まれるカフェイン含有量も55%近くを削減できたとしている。(編集担当:福角忠夫)