自動運転のZMPが第三者割当増資で15億円を調達

2017年07月08日 08:22

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自動運転技術開発を行っているベンチャー企業ZMPが、第三者割当増資で総額15億円の資金調達を行ったと発表

自動運転技術開発を行っているベンチャー企業ZMPが、6月26日付で第三者割当増資を実施し、総額15億円の資金調達を行ったと発表した。

ZMPは未上場のベンチャー企業ながら、日本を代表する自動運転の技術開発を行う企業として知られている。昨年12月にSMBC日興主幹事で東証マザーズ市場への上場承認を得ていたが、顧客情報の流出が発生したことで上場を取りやめた、という経緯が存在。早期の上場再申請が期待されていた中での、第三者割当増資での新規15億円の資金調達となっている。

今回ZMPの増資に応じたのは、電通国際情報サービス<ISID:4812>、日清紡HD<3105>、ライドオン・エースタート1号投資事業有限責任組合(ライドオン・エクスプレス<6082>が運営のベンチャーキャピタルファンド)、凸版印刷<7911>、Nikon-SBI Innovation Fund(ニコン<7731>とSBI-HD<8473>が共同で設立の投資ファンド)、住友商事<8053>等となっており、事業会社及び事業会社が運営するファンドが主な増資の引受先となっている。

自動車メーカー各社が自動運転技術開発に巨額の投資を行っており、同分野は年を経る毎に注目度が増している分野である。ZMPはタクシー会社の日の丸交通と自動走行タクシーの配車を見据えた配車アプリを開発する等、国内で着実に実績を上げつつある。しかしながら画像半導体大手のエヌビディアとトヨタ自動車<7203>の協業や、グーグルやアップルも自動運転技術に注力する等、自動運転の技術開発は世界的な競争が激しくなっている。また国内でも当初同社と提携していたDeNA<2432>が、同社と提携を解消し日産<7201>と提携する等、競争環境は激しくなりつつある。

日本を代表する自動運転ベンチャーであるZMPが再上場の前に、新たに第三者割当増資で調達した資金でどのような事業展開を行うのか。またどのタイミングで再度の上場申請を行うのか、今後注目を集めることになりそうだ。(編集担当:久保田雄城)