学校法人加計学園への獣医学部新設をめぐる疑惑の調査を進める民進党のチーム会合が21日あり、改めて、「加計学園ありき」であったのではないか、との疑惑が深まった。
この日のヒアリングでは、出席議員から改めて2015年に獣医学部新設に必要な4条件を加計学園がクリアしていたのか、明らかにするよう求められた。議員は「閣議決定した4つの条件を満たして規制改革すると決めているが、その条件を無視したら閣内不一致になる」と指摘。
4条件は現在の提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明らかになり、かつ、既存の大学・学部では対応困難な場合に近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行うというもの。
議員は内閣府が加計学園に4条件を満たしていることを証明させようとせず、文科省に説明を求めるという責任転嫁に「内閣府側が抵抗勢力に見える。ごまかしてはいけない」と批判した。
この日の会合では、加計学園への獣医学部新設が決定する2か月前に山本幸三規制改革担当大臣が日本獣医師会を訪問し、同行した秘書官が作成したメモや昨年12月の3大臣合意に関する稟議書などの提出の求めに関係府省からの出席者はいずれの資料もないと逃げた。(編集担当:森高龍二)