世界の海上保安機関の長官級会合が14日に都内で開かれるのを前に、12日夜、迎賓館赤坂離宮で歓迎レセプションが開かれ、世界30カ国以上からの参加のもと、安倍晋三総理は「平和で安定した海の実現のため、地域を越え、海を通じてつながり合い、交流を深化させ、難題解決のための力を結集することが極めて大切」とあいさつした。
安倍総理は「この会議で自由な海といった共通の価値を分かち合い、海上保安機関の結束が固く結ばれることを確信している。これから先、自国に戻ってそれぞれの海で難題と直面した際、共通の価値や固い結束は、暗い海に光る灯台のような心のよりどころとなると信じて疑いません」と会議が有意義なものになることを祝福した。
14日の会合は世界の海上保安機関の長官級と海事関係国際機関3機関の事務局長級が参加し、地域の枠組みを越えて世界の海上保安機関が協力・連携方策を議論・発信する世界で初めて開催するもの。
海上犯罪(密輸・密航、海賊、密漁等)対策での国際協力を議論するほか、地球規模の課題に取り組む人材の育成、国際的な海洋汚染監視や海洋環境保全対策などをテーマに意見交換し、最終的には今後の協力連携方策を盛り込んだ共同声明を採択する。海上保安庁と日本財団が共催するもので、日本からは中島敏海上保安庁長官、日本財団の笹川陽平会長が出席する。(編集担当:森高龍二)