電子情報技術産業協会(JEITA)、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、 コンヒュータソフトウェア協会(CSAJ)の3団体が主催する日本で最大のCPS/IoT総合展示会「CEATEC JAPAN 2017」が10月3日、千葉・幕張メッセで10月6日までの会期で開催された。
2000年にスタートしたCEATECは、国内家電メーカーによる製品・技術の発表会として定着した。が、2008年から出展社が減少し、2015年に至って出展社、来場者ともに過去最低を記録した。JEITAなど冒頭で記した主催3団体は、その停滞感を打開するために、2016年に企画テーマと位置づけを大胆に方向転換した。
つまり、家電メーカーだけでなく、IoTの活用で企業力や研究力向上を目指し団体など、サービスや旅行、住宅など関連する幅広い企業が参加出来る見本市としたのだ。この企画の方向転換が奏功したのか、2015年に531社・団体となった出展社は、2016年に648社・団体に、2017年の出展は667社・団体と復活傾向にある。
今回の目玉企画は、幕張メッセ第4ホールの主催者特別企画「IoTタウン2017」だ。「IoTタウン2017」に参画した企業・団体の計15で、未来の街をイメージした、Society 5.0 についての一般の理解を深めることを目的企画した展示だ。
主催者は今回、この「IoTタウン2017」のために、「Society 5.0」をテーマにした冊子を製作し、IoTタウン2017 の展示会場内にて無償配布した。その冊子は、現在の日本におけるSociety 5.0 の全体像から、Society5.0 の実現に向けて“フロントランナー”として走り出した企業の動向、そして Society 5.0 を推進する業界団体の取り組みなどを取り挙げ、掲載しており、Society 5.0を網羅的に理解しやすい1冊となった。
「IoTタウン2017」に出展した企業は多岐にわたり、異業種企業の共創を発信した。未来の街をイメージさせる集合体としての展示には、三井住友フィナンシャルグループや三菱UFJフィナンシャルグループなどの金融系大手、初出店のバンダイナムコグループやタカラトミーのようなエンターテインメント系企業、旅行業界からJTB、RIXILや積水ハウス、ダイワハウスなどの住宅計企業などのほか、国立大学グループ情報学研究所などが参加した。
脱・家電見本市を掲げて2016年に大幅な見直しを図った2度目のCPS/Iot総合展示会を標榜するCEATEC。業界の垣根を超えて典型するIoTやAI、ロボットやソフトを活用した日本の「未来の社会」を発信できるのか。(編集担当:吉田恒)