AI普及で20年以内に職がなくなる?事務職が見たAIの展望

2017年09月15日 07:08

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女性向け求人情報サイト『エン・ジャパン株式会社』では、「AIと事務職」をテーマにアンケートを実施。半数以上の回答が将来「AIに代替」されないと回答し、ここ10~20年でそこまでAIの技術は進歩しないと考える人が多いようだ。事務職は人間同士の会話も重要であり、それはAIにはできないと考える人も多い。一方で、AIが仕事を代替するようになれば、人の労働に対する観念も変えてしまう可能性すらある。

 女性向け求人情報サイト「エン・ジャパン」では、「AIと事務職」をテーマにアンケートを行い、約5割以上の女性が「10~20年以内に事務職はAIに代替されない」と回答した。思考ルーチンを持つ機械である「AI」は自身で学習を行い自動で作業を行う優れたものだが、なぜ5割以上の女性が、「事務職がAIに代替されない」と自信をもって答えたのだろうか?それにはこのアンケートに答えた5割以上の女性が「ここ10~20年で事務職の複雑な作業を行うAIは誕生しない」と考えているからだ。

 AIの技術的進歩に期待ができない意見があるのに合わせて、「事務職の中には個人同士の感情的なやり取りがある」といった経験者の意見も含まれており、事務職が人間同士のコミュニケーションを重要視する職種だということがわかる。

 一方、「AIに代替される」と考えている人は、「AIに仕事を奪われる危機感を持っている」「AIには休みが必要ないためコストパフォーマンスが高い」といった危機感やAIに対する評価に関する意見を持っている。たしかにAIの普及は作業の効率化や人件費の削減などむしろメリットの方が多いのかもしれないが、それは同時に前世代でスキルを活用していた人材が必要なくなるということも意味しており、それらの方々は新たなスキルを身につけなければ路頭に迷う事となるのだ。

 人間とAIの作業効率を考えれば、当然AIの方がパフォーマンスも一定で、休みも必要としない。AIに主な作業を任せた後、人間は人の手が必要な「お使い」程の業務を行うだけで良くなる未来が来るのかもしれない。

 「AIが本当にすべての事務作業を行えたのであれば、我々人間がスキル的に成長する余地がなくなってしまう」と人間の成長が止まってしまうことを危険視する意見が「AIに代替される」と答えた人の中で多く挙がった。AIの介入により、人は「働く意思」「働く意味」といったものが消失してしまう可能性も考えられる。AIは人の労働に対する観念も変えてしまうのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)