野田佳彦元総理は23日のブログで前理財局長の佐川宣寿氏、セクハラ疑惑問題で辞表を出している福田淳一事務次官。ともに任命したのは麻生太郎財務大臣であり、任命責任は必然。「麻生財務大臣は辞任すべし」と明確に断じた。
野田元総理は任命責任のみでなく、財務大臣としての成果についても疑問を提起した。「5年半近くも大臣を務めてきた麻生氏は『麻生財政』と呼ばれるような特筆すべき成果があったでしょうか。残念ながら思いつきません」と記した。
野田元総理は「デフレ脱却は果たせず、財政再建への道筋も描けていない。財政規律は大幅にゆるんだ。一方、失言・妄言は枚挙のいとまがありません」と。
その最たる例に挙げたのが、改憲への姿勢。「麻生氏は『憲法はある日気づいたら、ワイマール憲法が、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口を学んだらどうかね』(2013・7・29)」。
野田元総理は、麻生氏のこの発言に「恐るべき歴史認識」と強い懸念を示した。加えて、森友問題に関しても「麻生氏が『森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル』(2018・3・29)」と発言したことに「不正を許した当事者としての責任感が欠けている」と指摘した。
加えて、今回の福田氏の女性記者に対するセクハラ発言疑惑での麻生氏の対応。「(被害者)本人が申し出てこなければ、どうしようもない」(2018・4・17)。このような発言に、野田元総理は「セクハラ2次被害を起こしかねない人権感覚だ」と問題提起。コラム末尾に「麻生大臣は、即刻辞任すべき」と結論づけた。(編集担当:森高龍二)