疑惑徹底解明しなければ自民への信頼地に落ちる

2018年04月22日 14:51

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国民のための政治、国民のための行政、国民のための公務員であること。国民の視点で『だめなことはだめ』と明確に発言する勇気が必要だ

 柳瀬唯夫総理秘書官は2015年4月2日に愛媛県や今治市の職員、加計学園幹部と官邸で面会した記憶を引き出せるのだろう。記憶がよみがえれば、総理秘書官が面会内容を安倍晋三総理に報告しないはずはないため、獣医学部の案件をこの時点で知っていたことになることになるからか。新資料が増すごとに疑惑は深まるばかりだ。

 加計学園運営の岡山理科大に獣医学部を新設する案件は「首相案件」だったのか。国家戦略特区制度において当初から「加計ありき」で行政が動いたのか。行政が本当にゆがめられたのではないか。徹底解明しなければ政府はもちろん自民の信頼は地に落ちると認識すべき。公明党も与党として責任を免れない。

 加計問題では20日にも柳瀬氏の「記憶の限り」の条件付きでの『面会』否定発言とは真逆のメールの存在が文科省の調査で明らかになった。

 文科省は愛媛県職員らが総理官邸を訪問した当日(2015年4月2日)、内閣府側が文科省担当者に、愛媛県職員らが官邸を訪問し、柳瀬総理秘書官に面会予定と伝えるメールが文科省に残っていることを20日明らかにした。メールは「本日(4月2日)15時に今治市などが官邸を訪れる」などと記していた。

 柳瀬氏の面会否定コメントと整合性の取れない資料が次々明らかになる以上、柳瀬氏ら関係者を証人喚問し、事実関係を明らかにする以外に事実解明も、国会正常化も図れない。事態が深刻になるだけだ。政府・与党側にその責任があることは今更いうまでもない。事実を明らかにさせることが必要だ。

 自由党の小沢一郎代表(事務所)はツイッターにこう書いた。

 「安倍政権は全部、嘘から入る。それでばれると『見つかりました』『改ざんしていました』『口裏合わせしました』。4月から教科化された小学1年生の道徳の教科書にはこうある。『うそばかりついていると どうなるか かんがえてみよう』。文部科学省は今こそ総理に道徳の教科書を進呈しなければならない」。

 「安倍政権の連日のウソが子供たちにどう映るか、冷静に考えたことはあるだろうか。結局みんな沈黙。子供達とこの国の未来のためにも『だめなことはだめである』と、体を張って示すことこそ本当の道徳というものではないか」。

 加計問題、森友問題、自衛隊日報問題、女性記者へのセクハラ問題、一連の問題に当てはまる痛烈な指摘だ。

 「道徳」から問われる憂うる事態の深刻さを認識すべき。国民のための政治、国民のための行政、国民のための公務員であること。国民の視点で『だめなことはだめ』と明確に発言する勇気が必要だ。(編集担当:森高龍二)