「戦争しない」憲法の思い継がねば 長崎市長

2018年08月10日 06:33

 長崎市の田上富久市長は9日の長崎平和祈念式典で「戦争をしない、という日本国憲法に込められた思いを次世代に引き継がなければならない」とする平和宣言を行った。

 田上市長は平和宣言の中で「日本政府は核兵器禁止条約に署名しない立場をとっている。それに対し今300を超える地方議会が条約の署名と批准を求める声を上げている。日本政府には唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約に賛同し、世界を非核化に導く道義的責任を果たすことを求める」と訴えた。

 また「朝鮮半島では非核化と平和に向けた新しい動きが生まれつつある」とし「南北首脳による板門店宣言や初めての米朝首脳会談を起点として、粘り強い外交によって、後戻りすることのない『非核化』が実現することを被爆地は大きな期待を持って見守っている」とし、この状況を後押しするよう「日本政府には日本と朝鮮半島全体を非核化する北東アジア非核兵器地帯の実現に向けた努力を求める」と強調した。(編集担当:森高龍二)