WRC第10戦、ラリー・トルコで1-2フィニッシュを果たしたTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team。写真は優勝したオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組のヤリスWRC 8号車。チームはマニュファクチャラーズ選手権トップに浮上した
世界ラリー選手権、WRC第10戦ラリー・トルコでチーム・トヨタのタナック選手がドライブするヤリスWRC(8号車)が優勝、3戦連続優勝で今季4勝目を飾る。ラトバラ選手も2位に入り、チームはマニュファクチャラーズ選手権首位に浮上した。
9月16日、2018年FIA世界ラリー選手権第10戦ラリー・トルコの競技最終日となるデイ4が、トルコ南西部のマルマリスを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が優勝。第8戦ラリー・フィンランド、第9戦ラリー・ドイチェランドに続く3連勝で今季4勝目を飾った。
また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車)は、今季最上位となる総合2位でフィニッシュ。チームは2017年のWRC復帰後初の1-2フィニッシュを達成し、マニュファクチャラーズ選手権トップに浮上した。
なお、3日目にコースアウトしたエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は、サービスでは修復不可能なダメージがクルマに見つかったため、最終日の出走を断念しリタイアした。
ラリー最終日は、4本計34.98kmのスペシャルステージ(SS)で競技が行なわれ、3日目まででトップに立ち、2位のラトバラに13.1秒差を築いていたタナック選手は、安定した走りで上位のタイムを刻み続け、ボーナスの選手権ポイントがかかるSS17のパワーステージでは3位のタイムを記録。総合で2位のラトバラ選手に22.3秒差をつけて優勝を飾った。
タナック選手は優勝の25ポイントとパワーステージでの3ポイントの合計28ポイントを獲得。ドライバーズ選手権1位のティエリー・ヌービル(ヒュンダイ i20クーペ WRC)と13ポイント差の2位に浮上した。
また、ラトバラは今シーズンのベストリザルトとなる2位でフィニッシュし、パワーステージでは4番手タイムを記録。ボーナスの2ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権において4位のラッピと13ポイント差の5位に順位を上げた。
8年ぶりにWRCのシリーズに復帰したラリー・トルコは、非常に荒れた路面と高い気温によってクルマに大きな負荷がかかり、リタイアが続出。サバイバルラリーといえる展開になり、チーム・トヨタは信頼性を重視してヤリスWRCを仕上げた。ドライバーは極力ミスをしない走りを続けた結果、1-2フィニッシュという最高の結果でラリーを終えた。(編集担当:吉田恒)