WRC第8戦、ラリー・フィンランドでチームトヨタのヤリスWRC優勝

2018年07月31日 07:07

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WRC第8戦ラリー・フィンランドで、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組のヤリスWRC #8号車(写真)が今季2勝目を獲得した

 2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・フィンランドの競技最終日デイ4が、7月29日にユバスキュラを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が今季2勝目を獲得した。

 また、同チームのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#7号車)は総合3位でフィニッシュ。総合4位につけていたエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は、クラッシュによりリタイアした。

 ラリー・フィンランドのデイ4は、ユバスキュラの東側エリアで2本のステージを各2回走行。デイ3で総合2位の選手に39秒のギャップを築いていたタナックは、注意深く最初の3本のSSをクリア。しかし、トップ5タイムを記録した選手にボーナスの選手権ポイントが与えられる、最終のパワーステージでは、今ラリー12回目となるベストタイムを記録し、第5戦ラリー・アルゼンティーナ以来となる今シーズン2勝目を手にした。

 タナックとヤルヴェオヤはパワーステージを走り終えた直後、チーム総代表でトヨタ自動車社長の豊田章男氏、チーム代表のトミ・マキネン氏と共にクルマのルーフ上に立ち、優勝の喜びを分かち合った。

 パワーステージを制しボーナスの5ポイントを獲得したタナックは、ドライバーズ選手権では依然3位だが、2位の選手との差を大幅に縮め、チームはマニュファクチャラーズ選手権2位のチームとの差をわずか1ポイントとなった。

 総合3位で最終日のスタートを切ったラトバラは、2本のSSベストタイムを記録。総合2位の選手との差を2.5秒まで縮めたが、逆転はならず。それでも、開幕戦ラリー・モンテカルロ以来となる総合3位でラリーを締め括った。

 また、デイ3で総合4位に順位を上げていたラッピは、デイ4最初のSS20でクラッシュ、リタイアした。なお、ラリー・フィンランドの総合2位は、マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン組のシトロエン C3 WRCだった。

 チームトヨタのヤリスWRCはラリー・フィンランドの全23本のSSのうち、18本でベストタイムを記録するなど、高速グラベルラリーにおけるパフォーマンスの高さを証明した。

 WRC次戦は、8月16日から19日にかけてドイツ西部のボスタルジーを中心に開催される、第9戦「ラリー・ドイツ」だ。完全なターマック(舗装路)ラリーとしては今シーズン2戦目となり、ブドウ畑のなかを走る狭くツイスティな道、軍事演習場内の滑りやすいコンクリート路、そして一般的な峠のワインディングなど、多彩な舗装路を走行する。雨が降ることも多く、路面がウェットになると途端に難易度が跳ね上がる高速ラリーだ。(編集担当:吉田恒)