Googleとルノー・日産・三菱自、次世代インフォテインメントシステムで提携

2018年09月19日 07:04

Google+Nissan_Renault

ルノー・日産・三菱自アライアンスは2021年から、Googleのアプリケーション・サービスを車載インフォテインメントおよびクラウドベースのシステムに統合する

 ルノー・日産・三菱自アライアンスとGoogleは遂に技術提携に踏み切った。同アライアンスの車両にAndroidのオペレーティングシステム (OS)を搭載し、高度なインフォテインメントやドライバー向けアプリケーションをアライアンス各社の複数のブランドと車種で展開するための施策である。なお、この提携から生まれる次世代インフォテイメントシステムの車両への搭載は、2021年からを予定するという。

 今回の技術提携で開発するシステムは、世界で最も普及しているOSであるAndroidをアライアンス各社が販売する車両で使用するとともに、Google マップによるターンバイターン表示のナビゲーションや、Google Playなどの豊富な自動車用アプリケーションのエコシステムの利用、内蔵のGoogle アシスタントを活用した音声による電話・メールへの応対、メディアの操作、情報検索や車両機能の管理が可能となる。

 昨年、200におよぶ国と地域で年間1060万台の新車を販売したルノー・日産・三菱自は、Googleのアプリケーション・サービスを車載インフォテインメントおよびクラウドベースのシステムに統合する。このAndroidのプラットフォームは幅広い車両に展開されるが、この共通プラットフォームをベースに、各ブランドは柔軟に独自のユーザーインターフェースや特有の機能を提供することも可能だ。

 今回のパートナーシップは、2022年の終わりまでに年間1400万台以上の販売台数を目指す中期計画「アライアンス2022」の中で掲げているコネクティビティとクラウドベースのサービスをより多くの車両に搭載していく取り組みの一環である。と、ともに同計画には、12車種の新型ゼロ・エミッションEVや自動運転技術、アライアンスインテリジェントクラウドの導入などが含まれている。

 アライアンスインテリジェントクラウドは、データ管理とインフォテインメントシステムを統合し、無線通信アップデート、遠隔診断をアライアンス各社の車両で行うことを容易にするプラットフォームを提供することで、次世代インフォテインメントシステムに安全なコネクティビティをもたらす。

 3社アライアンスとGoogleの最新技術を組み合わせることで、アライアンスメンバー各社の車両のドライバーと乗員は、GoogleとAndroidの機能を活用することで、何千もの既存のアプリケーションや絶えず増え続ける新しいアプリを含むエコシステムを利用できる。また、このシステムはApple iOSのような他のOSを搭載しているデバイスにも対応する予定だ。

 ルノー・日産・三菱自アライアンスによると、Androidプラットフォームをシステムに組み込むことで、Google Mapに準拠した最新のナビシステムだけでなく、新しいレベルの知能を3社のコネクテッドカーに与え、将来的にGoogle アシスタントはGoogleの優れたAI(人工知能)技術を使い、車両とのやり取りの主要な手段となる。Google マップとGoogle アシスタントをアライアンスのインフォテインメントシステムに組み込むことで、3社のクルマを利用するユーザーは最先端のAIベースのアプリケーションをすぐに利用できるようになるという。(編集担当:吉田恒)