平壌共同宣言履行へ 10月に南北閣僚級会談

2018年09月28日 06:30

 南北首脳が今月19日に署名した『平壌(ピョンヤン)共同宣言』の履行に向けた南北閣僚級会談が10月初旬から中旬に開催される見通しだと、韓国統一部が27日に見通しを示したことを聯合ニュースが27日午後、電子版で報じた。

 聯合ニュースは「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が平壌から戻った今月20日にソウルで行った国民向け報告で『南北閣僚級会談を早期に開催する』と発表していた」と伝えるとともに「4月27日の南北首脳会談で両首脳が板門店(パンムンジョム)宣言に署名した後も、履行策を議論するため閣僚級会談が開かれた」ことを関連付けた。

 またニューヨーク訪問中の河野太郎外務大臣が韓国の康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官と外相会談をしたことに触れ、康外交部長官が「旧日本軍慰安婦問題を巡る2015年の両国合意に基づき設立された慰安婦被害者を支援する『和解・癒やし財団』の運営について、『韓日首脳会談の結果を踏まえ、知恵を出して問題を解決していきたい』との立場を示した」と報じた。

 外務省はこの案件ついて省HPで「河野大臣から慰安婦問題及び『徴用工』の問題につき、我が国の基本的な立場に基づき、改めて提起し、両外相は日韓間の困難な問題を適切にマネージしつつ、未来志向の関係構築に向け協力を進めていくことを確認した」と表現。

 未来志向の日韓関係を構築するという目標では両外相ともに認識を共有しながらも、慰安婦問題、徴用工問題に関しては、韓国内の世論の事情が特に難しいことをうかがわせている。(編集担当:森高龍二)