北朝鮮敵視姿勢を変えていない安倍政権に対し、北朝鮮外交から日本のみが外されている感が漂っている。
韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8日の閣議で「米国のポンペイオ国務長官の訪朝で2回目の米朝首脳会談が早期に催される環境が整ったとし『近く(北朝鮮の)金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がロシアを訪問、(中国の)習近平主席が訪朝する見通し』である」旨を語ったと聯合ニュースが報じた。
文大統領は「日朝首脳会談の可能性も開かれている」と語った旨が聯合ニュースでは伝えられているが、日朝首脳会談については「可能性」に言及したに過ぎず、実現への距離はかなりありそうな表現だ。それでも日本に対し配慮したことがうかがわれる。
日朝関係では核・ミサイル問題だけでなく拉致問題が横たわっている。ポンペイオ国務長官は7日の訪朝で金朝鮮労働党委員長と会談時に拉致問題を取り上げたものの、委員長からは返答がなかった、ということが米朝関係者から明かされたと朝日新聞が報じた。
日朝首脳会談が実現する前提は拉致問題が前進する環境ができたときだろうから、そう判断すれば、日朝首脳会談実現への道のりがかなり険しいことを浮き彫りにしている。(編集担当:森高龍二)