大飯、高浜、美浜原発への降灰影響再評価を命令

2018年12月13日 06:30

 原子力規制委員会は12日、鳥取県の大山が大規模噴火した際の大飯原発、高浜原発、美浜原発(いずれも福井県)への降灰に伴う影響評価を見直したうえで、来年3月末までに報告するよう関西電力に命じた。

 安全性評価後に、原発とほぼ同距離にある京都市内で約8万年前の噴火による火山灰層が25センチにのぼるとする研究論文が発表され、現地調査の結果、原子力規制庁としても確認できたことから、関西電力が原発への降灰を10センチと想定し対策を取っていることから、安全対策上、再評価が必要と判断した。

 命令文では「平成30年11月21日に開催された原子力規制委員会において「大山火山の火山灰分布に関する関西電力との意見交換会及び現地調査結果について」に基づき、京都市越畑地点の大山生竹テフラの降灰層の厚は25cm程度であること、また噴出規模は既往の研究で考えられてきた規模を上回る10キロ立法メートル以上と考えられると認定した。貴社の高浜発電所、大飯発電所、美浜発電所に関する原子炉設置変更許可の評価に用いた前提条件に有意な変更が生じる可能性があると考えられることから(影響評価を見直し)平成31年3月31日までに報告することを命ずる」としている。(編集担当:森高龍二)