社会の中で活躍する女性は多い。女性の活躍は国が推進している事柄でもあり、労働力として女性の力を求める企業は数えきれないほど存在している。新しい視点や発想力などを活かしてクリエイティブな分野に従事する女性も増加傾向と言えるだろう。技術や開発関連の業界で自分のスキルを磨きながら、彼女たちは日々社会に大きく貢献している。
テック業界に従事する女性達を対象にして、ブッキング・ドットコム・ジャパンはその認識や体験に関する調査を世界規模で行った。対象国はイギリス、アメリカ、フランス、ブラジル、オランダ、ドイツ、中国、オーストラリア、インド、スペインの10か国。この調査によって女性たちの83%は将来的にもテック業界で働き続けたいと望んでいることが判明した。
一昔前の日本社会を思い返すと、男性以上に活躍できる女性はほんの一握りしかいなかった。現在でも全ての働く女性たちが、就業年数が長くなるにつれて仕事に対する満足度を高めて行けるとは限らないだろう。
しかしテック業界で求められている事は、自分にしか出せないアイディアを生み出し、直面した問題には自ら解決のために挑み、新たな物事にも積極的に取り組む姿勢である。こう言った環境は成長できる実感を女性たちに与え、仕事をしてきた年数に伴い中身のあるキャリアを積み重ねていくこともできる。その結果として年数の長い女性ほど業界に留まりたいと考える傾向も高まっていくのだろう。
ところがテック業界に魅力を感じる女性が多くいる一方、自らがその業界へ飛び込む事を躊躇する女性も多い。ブッキング・ドットコム・ジャパンの調査によれば、その理由の52%はテック業界が男性優位の環境となっている事である。職業における男女の垣根は時代と共に薄れつつあるが、憧れる職業を男性優位の現場と捉えざるを得ない状況も存在しているのが現状だ。
テック業界の発展は、日本でも未来を支えるために求められている。女性ならではの視点を業界に取り入れていくためにも、労働環境を整える企業側の努力も求められている。(編集担当:久保田雄城)