米軍基地を北方領土に置かせない約束したのか

2019年03月20日 06:08

 自由党共同代表の山本太郎参院議員は18日の参院予算委員会で、北方領土問題をとりあげ、ロシアの有力紙「コメルサント」が報じたプーチン大統領の発言記事をとりあげ、日本との交渉は行き詰まったのかとの問いにプーチン大統領が「交渉は失速した」と答えるとともに「日本はまず、米国との条約から離脱しなければならない。安倍晋三総理は『島が返還された場合は、そうした(米軍)基地は一つも作らせない』と請け合ったが、認可しない現実的な手段はないのだ」とプーチン大統領が語ったことを紹介。

 そのうえで山本議員は「プーチン大統領に米軍基地を北方領土に置かせないという約束をしたのか」と質した。

 安倍総理は「交渉がうまくいくかは、静かに交渉できるかにかかっている。交渉内容にかかわることやわが国の交渉方針、考え方については交渉に悪影響を与えないためにも、このような場でお答えすることは差し控えたい」と答えなかった。そのうえで「粘り強く交渉していく」とした。

 山本議員は「ロシア側は日本国内であっても米軍が自由にふるまえるという事実をご存知のようだ」と指摘。山本議員は米軍が自由にふるまえるのは基地だけでなく、日本から他国へ出撃する場合でも「米国の都合で日本と協議しなくても出撃できる」密約があるとし、密約を破棄し、北方領土交渉に臨むよう求めた。河野太郎外務大臣は「当時、これは協議されており、密約ではない」と反論したが、米国の都合で日本との事前協議なく出撃できることを否定しなかった。(編集担当:森高龍二)