政府、現在の移設計画が最適、建設進める方針

2019年02月26日 06:51

 菅義偉官房長官は25日夕の記者会見で「普天間基地の危険除去のため、名護市辺野古への移設を1日も早く実現できるよう、粘り強く(県民のみなさんの)理解、協力を求めて行きたい」と述べ、改めて辺野古への代替基地建設が必要であり、建設を進めていく考えを強調した。

 政府は普天間基地の危険除去に対して、常に「抑止力を維持しながら、危険除去をするために」は「辺野古以外に選択肢がない」と繰り返している。

 岩屋毅防衛大臣は特にその理由について「沖縄という地理的特性、地理的重要性」をあげ「東アジアの各地域に近い位置にあり、周辺諸国との間には一定の距離を置いている。また日本の守りの最前線は南西地域にあるが(沖縄は)そのほぼ中央にあり、わが国のシーレーンにも近い」と沖縄でなければならない理由をあげた。

 加えて米国海兵隊の性格を理由に挙げる。岩屋大臣は「海兵隊はそれぞれの機能がばらばらに存在していては力を発揮できない組織だ」とし「司令部、陸上部隊、航空部隊、後方支援部隊の4つが統合されていなければならない」ことから、沖縄に代替基地を置く必要があるのだと説明する。

 民主党政権時代の2012年に森本敏防衛大臣が米軍基地について「軍事的には沖縄でなくても良いが、政治的に考えると沖縄が最適だ」とする発言をしていたことについて記者団に問われた岩屋大臣は「政治的には、という意味がよくわからない。従って、同意できない」と述べ「安全保障の観点から、現在の移設計画が適切だと考えている」と辺野古への移設が適切だとの考えを強調している。(編集担当:森高龍二)