東京電力は22日、厚労省からの福島第一原発での外国人労働者に対する労働安全衛生確保の徹底について、慎重に検討し、検討結果を報告するようとの通達を受け「当面の間、福島第一原発での特定技能外国人労働者の就労は行わない」と発表した。
東電は「厚労省の通達のとおり、日本語や日本の労働習慣に不慣れな労働者に対する安全衛生管理体制を確立する必要がある」と厚労省の指摘に認識を共有するとともに「放射線に関する専門知識のない労働者が作業することに起因した労働災害・健康障害が発生する恐れがある等の課題が想定される」とし「社としても極めて慎重に検討する必要があると考えている」としている。
また「安全衛生管理体制の確立やリスクアセスメント及びその結果に基づく措置の実施、安全衛生教育の実施については、発電所の現場状況を踏まえつつ、適切に行うことができるのかどうか、より慎重に検討すべきと考えている」とし「検討には相当の時間を要する」としている。外国人労働者が放射線にかかわる労働に従事し健康障害などが生じれば国際問題にもなりかねず、安全を完全に担保できることが求められている。(編集担当:森高龍二)