森友学園への国有地8億2000万円値引き売却事案をめぐり、立憲民主党の川内博史衆院議員が近畿財務局と大阪航空局との打ち合わせ記録や国会答弁想定問答など、行政文書の情報公開請求を財務省に行った際、すべて不開示としたことから総務省「情報公開・個人情報保護審査会」に不服申し立てを行っていた事案で、同審査会は19日までに「不開示とした根拠を具体的に示していない違法なもので(不開示決定を)取り消すべき」とする答申を行った。
川内衆院議員は「(審査会は)不開示決定を取り消すべきと決定した。この決定に財務省は誠実に対応してもらいたい」とツイートした。
川内議員は想定問答については「国会における議員からの質問に対応するために作成するもので、政府の見解、法令解釈や制度についての一般的な説明、行政機関による行政行為や行政契約についての事実関係などだ。質問への回答のために用意するという文書の性質上、国会審議において公になることを前提として作成される」と指摘。
このため「これを公にすることにより『率直な意見の交換又は意思決定の中立性が不当に損なわれ』たり、『事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある』とはおよそ考えられない」とし「想定問答のうち、国会において実際には質問されずに未だ公にはなっていない項目を新たに公開したからといって『不当に国民の間に混乱を生じさせ』るとは考えられない。むしろ、財務省自身が積極的に情報公開を行うことで特定法人への国有地売却について国民の間に生じている疑惑の解明に資すると考えられる」などを理由に審査請求の理由にあげていた。(編集担当:森高龍二)