安倍晋三総理が省庁幹部と面会する際の打ち合わせ記録を官邸が一切作成していないことが毎日新聞の取材で明らかになったが、菅義偉官房長官は3日の記者会見で「説明・報告を行う各行政機関で公文書管理法などの規定に基づき必要に応じて作成・保存するとされている」などと述べ「政策決定過程検証に必要な議事録の作成・保存は(安倍政権として、しっかり)できている」との認識を示した。
しかし、重要な政策決定過程を検証するうえで、説明・報告する側の記録に任せるのではなく、国民への政策決定過程の透明性、正確性を高めるうえで、説明や報告を受ける官邸側も記録を作成・保存しておくことが望まれる。
元自由党共同代表の小沢一郎衆院議員(国民民主党所属)事務所は「犠牲者が出た公文書改ざん事件に懲りて、そもそも都合が悪くなりそうなものは一切残さないようにしようということ」と批判。「絶大な権力を持つ総理を守るための措置」だとツイッターで発信して「森友(問題)や加計(問題)のようなことが再びあっても、永久に闇に葬り去られることになる。これこそ『悪夢』と呼ぶべきことだろう」と強く問題提起した。(編集担当:森高龍二)