米ニューヨーク州、オンタリオ州の国境にあるナイアガラの滝、ベルリン近郊のノイハルデンベルクのソーラーファーム、中国福建省の福州市郊外の平潭(ピンタン)島のウインドファームの3拠点でワールドプレミアされたポルシェ・タイカン
ポルシェAGは本日、ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」のワールドプレミアを世界3大陸で同時開催した。
ワールドプレミアは北米、中国、欧州で同時に行なわれ。ポルシェの説明によれば、これら地域はフル電動スポーツカーのタイカンにとって、もっとも大きなセールスが見込まれるエリアだという。この3つのロケーションは、米ニューヨーク州とカナダのオンタリオ州の国境にあるナイアガラの滝、ベルリン近郊のノイハルデンベルクのソーラーファーム、そして中国福建省の福州市から約150km離れた平潭(ピンタン)島のウインドファームだった。
ラインアップに導入されるのは、最初タイカンターボSとタイカンターボの2機種。これらはポルシェEパフォーマンスの最先端で、もっともパワフルなモデルでもある。加えて、年末までに出力をゲインした4輪駆動モデルを追加する。また、2020年には派生モデルとして「タイカンクロスツーリスモ」が加わる予定だ。
タイカンのトップモデル、タイカンターボSはローンチコントロールとの組み合わせで最大560kW(761ps)のオーバーブースト出力を発揮。タイカンターボの最高出力は500kW(680ps)です。ターボSは、0-100km/h加速を2.8秒で達成し、ターボでは3.2秒だ。ターボSの航続距離は最大412km、ターボは450km(WLTPに準拠)と発表された。両モデルとも、最高速度は260m/hだ。
タイカンは、電気自動車用の通常400Vの倍、800Vのシステム電圧を備えた初の市販車。これによって、わずか5分程度で、高出力直流充電ネットワークを使って、最高100kmの航続距離に必要なエネルギーを充電できる(WLTP準拠)。チウムイオンバッテリーの総容量は最大93kWhで、電力が5%の状態から80%まで充電するのに必要な時間は、最高22分30秒だという。
今回発表された2台は、2基の効率的な電気モーターをフロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載して4輪を駆動する。電気モーター、トランスミッション、パルス制御インバーターは、それぞれコンパクトなドライブモジュールに統合されている。このモジュールは、今日に市販されている全てのエレクトリックパワートレーンで最高の電力密度を持っているという。
タイカンのドライビングモードは、基本的に他のポルシェモデルと同じフィロソフィーに従っている。「レンジ」、「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツプラス」の4つのドライビングモードの利用が可能で、「インディビジュアル」モードを備え、個々のシステムを必要に応じて設定することができる。(編集担当:吉田恒)