イチゴの美味しい季節がやってきた!ホテルのビュッフェから農園まで。旬の味を楽しもう

2019年12月15日 10:56

イチゴ

「山田みつばち農園」で5種類のイチゴを食べ比べ

 イチゴが美味しい季節になってきた。本来、路地物のイチゴの旬は春。しかし、最近はクリスマスなどの影響もあって、売上的な苺の旬は12月から1月にかけての、この時期だ。クリスマスだけでなく、全国いちご消費拡大協議会が「イイイチゴ」の語呂合わせから、1月15日をイチゴの日と制定したのも大きいだろう。それをきっかけに、スーパーや量販店などでもイチゴの販売キャンペーンなどを展開する店が増えており、売上を伸ばしているようだ。

 ホテルのレストランでも12月に入ってから続々とイチゴのフェアが始まっている。

 例えば、ヒルトン東京のマーブルラウンジでは、12月26日から平日限定で、いちごデザートビュッフェ「ストロベリー・プリマ」を開催する予定だ。バレリーナのロマンティックな世界をデコレーションで彩るほか、バレエの数々の名シーンをいちごスイーツと共に表現する。

 ザ・ペニンシュラ東京のザ・ロビーでも、苺を贅沢に使用したストロベリーアフタヌーンティーを平日のみの期間限定で開催。フレッシュな苺をふんだんに取り入れた、華やかなスイーツセレクションを展開する。

 近ごろは、スーパーの店頭でも、一年中イチゴが販売されている。また、イチゴ狩りなども手軽に楽しむことができるため、イチゴは比較的手間のかからない作物のようにも思われがちだが、実はそうではない。イチゴは苗づくりなど1年中面倒を見ないといけないし、温度管理も重要だ。とくに冬の時期は、寒い地方ではメシベが凍死してしまうこともあるし、結実しても低温下では大粒のいちごに育てることは大変難しいといわれている。クリスマスや年末年始に大粒で甘くて美味しいイチゴが食べられるのは、イチゴ農家の努力の結晶といえるのだ。

 一般的にはあまり知られていないが、イチゴを栽培するビニールハウスでは「みつばち」が大きな役割を果たしている。野山の植物や栽培作物の大部分は、みつばちなどの昆虫が行うポリネーションといわれる花粉媒介によって受粉し、果実を実らせる。これが上手くいかないと、果肉が育たなかったり、奇形果が増えるなどの障害が起こるという。

 みつばち産品の製造販売を行う山田養蜂場の体験型農園「山田みつばち農園」(岡山県苫田郡鏡野町塚谷785-1)では、実際に花の中心をみつばちがくるくる回って花粉をつける様子を見学することができる。

 また、同農園では農家の努力と自然環境におけるみつばちの働きを楽しみながら知ってもらうことを目的に、30分間食べ放題のイチゴ狩りも開催しており、2020年は1月5日より開始する。テニスコート約12面分、ワンフロアでは岡山県最大級の規模を誇るイチゴ栽培農園では、おいCベリー、かおり野、紅ほっぺ、やよいひめ、桃薫(とうくん)の5品種のイチゴを栽培しており、いずれも化学農薬を一切使用せずに手間暇かけて育てられているので、甘くて美味しいだけでなく、安全で安心。イチゴ狩りで品種による違いを食べ比べてみるのも楽しいだろう。

 美味しいのはもちろん、イチゴは果実類の中では最も多くビタミンCを含んでいることでも知られている。ビタミンCは風邪の予防にも効果があるといわれているので、これからの季節にはもってこいだ。(編集担当:藤原伊織)