ベントレー、ラグジュアリー・グランドツアラー「フライングスパー」日本発売

2019年12月15日 11:55

Bently Flying Spur

ボンネットの下には、6リッターW型12気筒DOHCツインターボ、最高出力635ps/最大トルク91.8kg.mが収まっているベントレーの新型フライングスパー

 ベントレーモーターズジャパンは都内で新型フライングスパーを日本発売した。 フライングスパーは、最先端のラグジュアリー・グランドツアラーを標榜するスポーツセダンだ。第1世代はコンチネンタル・フライングスパーの名で2005年から2012年まで生産。第2世代は単にフライングスパーと車名を変え、2013年から2019年まで生産された。

 自らステアリングを握るもよし、後席に座るもよしとする新型フライングスパーは、リムジンのような贅沢さとスポーツセダンの性能を兼ね備えたクルマである。その姿はこれまでにない威厳を放ち、インテリアを世界トップレベルの上質なデザインとなっている。

 後席には新設計のタッチスクリーンリモートが装備される。通常はコンソールに一体化されているが、ボタンひとつで簡単に取り外しできる。タッチスクリーンリモートからは、ブラインド、リアシートのマッサージ機能、後席のクライメートコントロールなど様々な操作ができる。シートやドアトリムはダイヤモンドキルトと呼ぶ個性的な縫製のレザー素材を用いている。

 今回日本で初公開された新型の第3世代は、この6月に英本国で発表されたばかりのモデルだ。新型はプラットフォームを一新。コンチネンタルGTでも採用されたスーパーフォーミングで加味されたアルミニウム製だ。最新技術を活用してクラストップのボディ剛性と強度を獲得し、ハンドリングを最適化したという。

 エクステリアは、ひと目でベントレーと分かる、掘りの深いモダンなデザインであり、優雅さと優しさを感じさせるプロポーションとなった。その大柄なボディの全長×全幅×全高は5316×1484×1978mm、ホイールベース3194mmだ。全長21mm、全幅2mmのサイズアップであり、全高は4mm低い。車両重量は38kgも軽量化されたとはいえ2437kgに達する。ただし、フロントアクスルを130mm前方に配置してホイールベースを129mm延長しているのが肝だ。

 搭載するパワーユニットは、6リッターW型12気筒DOHCツインターボ。最新のエンジン制御技術を採用し、最高出力635ps/最大トルク91.8kg.mと先代モデルよりも飛躍的に強化している。トランスミッションは先代のトルコンATから8速デュアルクラッチ式に換えて組み合わせる。駆動方式はアクティブAWDで、通常時はリア・アクスルにトルクを伝達する2WDで走行する。

 が、路面状況の変化やスリップの発生を検知すると、フロント・アクスルにもトルクを伝達。このトルク配分は選択したドライビング・ダイナミクスモードに応じて変化する。

 四輪操舵システムであるエレクトロニック・オールホイール・ステアリングも初採用し、後輪は低速時には前輪と逆位相に最大4.1度、高速時には前輪と同位相に最大1.5度操舵する。日本での価格は2667万4000円(税込)。納車は2020年4月以降の予定だ。

 今回の新型フライングスパーの発表にあわせて、SUVモデルであるベンテイガの日本限定特別仕様車「ベンテイガV8 – ア・リミテッドエディション by マリナー・エクスクルーシブリー for ジャパン」も公開。日本に向けて10台だけ製作する特別なモデルで、価格は3000万円。(編集担当:吉田恒)