二輪車世界生産累計4億台を達成したホンダ、満を持して電動ビジネスバイク発売

2019年12月20日 06:39

Honda Dream D Type

1949年、ホンダ製の本格的な二輪車の第一号モデル「ドリームD型」(生産国日本)

 ホンダの発表によると、ホンダの二輪車の世界生産累計が2019年12月初旬に4億台を達成したという。1949年に「ドリーム D型」で二輪車の量産を開始して以来、70年目での達成だ。

 ホンダは、1948年に創業し、1963年には、初の海外生産拠点であるベルギーで二輪車の生産を開始。以降、「需要のあるところで生産する」という基本理念に基づき、世界各地で事業を展開してきた。

 現在では21か国35拠点で、50ccのコミューターから1800ccの大型モデルまで幅広く二輪車を生産する。

 創業時より、「技術で多くの人々の生活をより便利にしたい」という想いで、多くの国や地域のニーズに合った製品を開発し提供してきた結果、1997年に生産累計1億台を達成し、2014年には3億台を達成。2018年には、年間生産台数で初めて2000万台を超えるなど、世界のあらゆる地域で高い支持を受けている。

 そのホンダが日本国内で、「毎日のデリバリーにちょうどいい ビジネスe:スクーター」をコンセプトに、各種集配業務に求められる取り回しの良い車体サイズに納まるコンパクトなEVシステムを搭載したビジネス用電動二輪車「BENLY e:(ベンリィイー)」シリーズを、法人向けに販売開始する。開始は2020年4月を予定。環境性能に優れたビジネス電動二輪車の普及に向けた取り組みを進めることで、より静かでクリーンな生活環境の提供に寄与するとしている。

「BENLY e:」シリーズは、荷物を積みやすい広くてフラットなリアデッキや、狭い場所や傾斜地での切り替えしなどでの利便性を高める後進アシスト機能を採用するなど、新聞配達や宅配などの集配業務における使い勝手を考慮したビジネス用途向けの電動二輪車として開発したモデルだ。

 原付一種(第一種原動機付自転車)の「BENLY e: Ⅰ(ベンリィ イー ワン)」と原付二種(第二種原動機付自転車)の「BENLY e: Ⅱ(ベンリィ イー ツー)」のほか、それぞれのモデルをベースに、大型フロントバスケット、大型リアキャリア、ナックルバイザー、フットブレーキを標準装備した「BENLY e: Ⅰプロ」と「BENLY e: Ⅱプロ」を設定する。

 動力用電源には簡便なバッテリー交換が可能な、着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を2個使用。走行時にCO2排出のない優れた環境性能に加え、低回転からトルクのあるモーターの特性を活かし、荷物の積載時でも力強くスムーズな発進性能と登坂性能を発揮する。また、高効率を追求した駆動電流の制御技術とあいまって、一充電あたりの走行距離は原付1種のBENLY e: Ⅰ/BENLY e: Ⅰプロで87km(30km/h定地走行テスト値)、原付二種のBENLY e: Ⅱ/BENLY e: Ⅱ プロで43km(60km/h定地走行テスト値)を実現している。(編集担当:吉田恒)