SDGsとは2015年に国連サミットで150カ国以上の首脳によって全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられた「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことだ。
農水省のホームページによれば、SDGsは社会が抱えている様々な課題が網羅されており、企業にとっても将来のリスクをチェックする指標としても使われる。特に食品産業は多くの自然資源と人的資源に支えられて成立していることから、SDGsが達成されずに環境と社会が不安定になればビジネス上のリスクに直結することになるという。
一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会が10~60代の男女680名を対象に「生活者の社会的意識や行動を探るためのアンケート調査」を昨年8~9月に実施し、その集計結果を先月30日に公表した。
調査結果によれば、ソーシャルプロダクツ(SDGsの達成につながる商品)について「知っており購入したことがある」と回答した者は3.7%、「知っているが購入したことがない」が10.1%となっており、ソーシャルプロダクツの認識率は13.8%にとどまっている。この他「聞いたことはある」が19.0%、「全く知らない」は7割近い67.2%で最も多くなっている。
「フェアトレード商品」「オーガニック商品」「エコ商品・環境配慮型商品」など何らかのソーシャルプロダクツを日頃から購入している者に「商品の社会的取り組みに参加してみたいか」と質問したところ、「ぜひ参加してみたい」が13.1%、「内容や日時によっては参加してみたい」40.9%となっており、参加に前向きな回答が過半数を超えた。
一方、ソーシャルプロダクツを購入ない理由を複数回答で聞いた結果では、「どれが該当商品なのか分からない」43.2%と最も多く、次いで「価格が高い」21.9%、「身近に買える場所がない」21.6%の順となっている。
また本調査では、最寄り品・買回り品・専門品、全てのカテゴリーで「人や地球、地域社会に対する配慮」が半数以上の消費者に何らかの形で購買を促すことが明らかになった。
レポートでは「あらゆる企業・団体は、商品を通して社会的課題の解決やSDGsの達成に取り組み、その内容を生活者とコミュニケーションすることで、売上増加につながることが見込まれる」と指摘している。(編集担当:久保田雄城)