昨年夏の参院選挙でウグイス嬢に法定以上の報酬を支払ったとして河合案里参院議員(広島選挙区)と夫の克行前法相(衆院議員)の公設秘書や政策秘書ら3人が3日、広島地検に公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕された事案は案里議員に連座制が適用されるか注目されるところだが、社会民主党の吉田忠智幹事長は「検察は事件の全容解明に全力をあげてもらいたい」との談話を発表した。
また「国民の代表である以上、説明責任の先送りは許されない」とし「政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない、とする政治倫理綱領をも守れない河井夫妻には議員の資格はない」と述べ「社民党は議員を辞職してけじめをつけるよう求める」と議員辞職するよう求めている。
また「参院選直前、案理候補の陣営に自民党本部から1億5000万円の巨額資金が振り込まれたのに加えて、首相の地元の山口県から秘書4人が代わる代わる広島県の案理選挙事務所に入って支援した」ことを指摘したうえで「安倍首相丸抱えの選挙といっても過言ではない。自民党本部からの巨額資金が買収に使われた疑いもある。社民党は案里氏を参院議員候補として公認し、克行氏を法相に任命した安倍首相・総裁の責任を徹底追及する」と安倍晋三氏の総理、自民党総裁としての責任についても追及するとした。
吉田幹事長は今回の公選法違反事案では「選挙運動への支援を依頼された男性に案里氏が支部長を務める自民党支部が合わせて約86万円を支払った買収の疑いや車上運動員に日当を支払う際に日付や名目が異なる領収書を2枚作成して法定上限に収めたように見せかける工作をした疑惑もある」とし「検察は事件の全容解明に全力をあげてもらいたい」と求めている。(編集担当:森高龍二)