カゴメと国際医療福祉大学病院リプロダクションセンターの岩本晃明医師はトマトジュースに精子運動率の改善効果あるいは精液中白血球数の低下(抗炎症作用など)があることを確認したと発表した。
「男性不妊症に対して、薬物ではない飲料であるトマトジュースが受精率向上の一助となる可能性があると考えられる」としている。8日からはじまった第56回日本生殖医学会で発表される。
岩本医師らは国際医療福祉大学病院に通院する1年以上の不妊歴を持ち、精子濃度もしくは精子運動率がWHOの精液診断基準値を下回った20歳以上45歳以下の男性44人を試験の対象として、トマトジュース摂取群(1日190グラム)と非摂取群、抗酸化剤摂取群の3グループにわけて、摂取群には12週間を摂取してもらった。
その結果、トマトジュース摂取群では精子運動率の改善とともに、精巣での炎症の度合いを示す指標となる精液中白血球数の改善が見られたとしている。(編集担当:福角忠夫)