検察庁法改正へ理解求める姿勢崩さず 菅長官

2020年05月19日 06:00

 菅義偉官房長官は18日午前の記者会見で、内閣の判断で検察幹部の定年延長を可能にする検察庁法改正について「今国会見送りの見通し」との報道を受けた事実関係を記者団から質され「法案審議のスケジュールは国会で決める事、コメントは差し控える」としたうえで「改正案についてはさまざまな意見のあることを承知しており、引き続き、法務省において適切に対応、説明していくと承知している」と改正に向けて理解を求めていく姿勢を崩さなかった。

 そのうえで菅官房長官は記者団から法案は今国会で成立させたいということか、と問われ「当然、成立させるために国会に提出しているので、国会のことは国会でしっかり対応していただきたい」と語った。

 立憲民主党の安住淳国対委員長は「明日以降、予定通り強行採決にくることを前提に、ありとあらゆる可能な限りの手立てを尽くし、法案採決阻止に向け努力したい」と緊張を緩めることなく、法案採決阻止と内閣の判断で定年延長を認める条項の削除実現へ全力であたる考えを示した。

 同党の蓮舫副代表はツイッターで「菅官房長官は午前中の記者会見で『見送り』と相次ぐメディア速報を打ち消している」とし「政府の姿勢はまだ決まっていません」と反対する姿勢を緩めるようなことがないよう警鐘を鳴らしている。(編集担当:森高龍二)