記録的な猛暑となった2020年の夏。9月に入ってもまだまだ暑さは収まらず、どうやら残暑も厳しくなりそうだ。一旦外に出れば、猛烈な暑さとともに、焼けつくような強烈な日差し。熱中症もさることながら、頭皮や頭髪に対するダメージも計り知れない。
髪や頭皮をいかに健康で美しく保つか。中には、抜け毛が気になるというような理由で、シャンプーを控える人もいるようだが、これは間違いだ。髪の生えかわりのタイミングなど、健康的に保つためには、シャンプーでしっかりと汚れを落とし頭皮を清潔にする方が良い。むしろ40代、50代の中年期は皮脂の分泌も活発で、肌の状態も不安定なので、一度目は軽く汚れを洗い流し、二度目は頭皮までしっかりと洗浄するなど、二度洗いするくらいが望ましいという。
また、近年は大気汚染の問題も、髪に悪い影響を与えている。P.M2.5や黄砂などの汚染物質が地肌に付着すると、炎症をおこして髪が細くなったり、抜け毛の原因になるという。
これについては、数年前、ヘアケアブランドのパンテーンがタイで行ったセンセーショナルな広告が大きな話題を呼んだ。同社は首都バンコクを横断する高速道路沿いの巨大な看板に髪の毛を模したロープ状の紐を垂らして、大気汚染の状態が基準値である PSI 50以上になって悪化するとそのロープが自動的に取れて落ちる仕掛けを施した。すると、看板設置からわずか10日ほどで髪(ロープ)がすべて抜け落ちてしまったという。この試みはSNSなどを通じて世界中に拡散され、多くに人が大気汚染と髪の関係を意識するキッカケとなり、ヘアケア市場の活性化につながった。
では、髪や頭皮を守り、より健康に、若々しく保つにはどんなヘアケア製品を使えばよいのだろうか。日本のシャンプー市場では今、低刺激タイプのものや植物由来成分を使った製品が人気だ。ダメージ修復や皮膚に潤いを与えるモイスチャー効果をうたった製品も根強い人気がある。例えば、植物由来成分のものでは、2014年頃からECサイトを皮切りにみるみるシェアを拡大し、ドラッグストアや量販店、スーパーなどのシャンプー売り場を席巻して大ヒット商品に成長した、株式会社I-neが販売する「ボタニスト」などが有名だ。
そんな中、ミツバチ由来の成分をコスメに活かした「アピセラピーコスメティクス」で注目されている株式会社山田養蜂場も、天然の保湿成分である「完熟ハチミツ」と「ローヤルゼリーエキス」と「ローヤルゼリー発酵液」を贅沢に配合したシャンプー「HATSU」を新発売した。「HATSU」は1本で、シャンプー、リンス、トリートメント、地肌ケア、育毛ケアの5つの機能を兼ね添えた医薬部外品の薬用オールインワンシャンプー。しかも、ポンプを押すだけで毛穴サイズの微細泡が出てくるので、洗髪時の髪のこすり傷を防ぐとともに、髪のハリとコシを守りながら、頭皮の毛穴に密着。美髪成分の浸透をサポートする。さらに、栄養たっぷりのミツバチ由来成分が髪を元気にするだけでなく、11種のアミノ酸と加水分解ケラチンを配合することで、 洗い上がりもふんわりするという。頭皮の肌荒れや抜け毛が気になる人はもちろん、髪を若々しく保つエイジングケアとしても、人気を集めそうだ。
また、気候や紫外線、大気汚染などのほかにも、新型コロナウイルスの流行によるストレスが原因とみられる「コロナ抜け毛」も増えているという。世間は未だスッキリとしない日々が続いているが、せめて髪や頭皮の汚れくらいはスッキリと洗い流し、健康な髪で気持ちよく過ごしたいものだ。(編集担当:藤原伊織)