舌足らず発言で 総理が官房長官を注意

2012年12月10日 11:00

 野田佳彦総理は9日のNHK日曜討論で、藤村修官房長官に「不用意な、舌足らずな発言があった」として注意したことを明らかにした。

 藤村官房長官が7日に大阪入りした際に、再度の地元入りの可能性を記者団から聞かれ「北のミサイルがいつ上がるかですわ。さっさと月曜日(10日)、あげてくれるといいんですけど」と語ったことが自民党などから特に批判が強い。

 野田総理は「ミサイル発射実験に関しては関係国と連携しながら緊密に情報収集と分析にあたること、外交努力でミサイル発射の自制を強く求めていくこと、不測の事態に備えて万全の態勢を敷くこと。これを指示している。選挙中であるけれども、関係閣僚は公務優先。これを前提に官房長官は話されたが、不用意な舌足らずのことばがあった。そのことには官房長官が弁明もおわびもしている。私も(官房長官に)注意した」と語った。

 また、野田総理は「官房長官任命時に、近いうちに解散します。選挙区には戻れません。だから厳しい選挙になると言いました。官房長官はわかりました。わたしは(官房長官としての)責任を完遂しますと言っていた。彼は覚悟を持って公務にあたっている」と官房長官の発言が舌足らずなものであると強調した。

 安倍晋三自民党総裁は「官房長官としては(北がさっさとあげてくれればいいとの発言は)とんでもない発言で、(国際社会から)日本政府はいったい何を考えているんだということになる。国の意思を示す必要があり、即刻、官房長官を罷免すべきと思う」と反発した。(編集担当:森高龍二)