社会保障と税の一体改革についての民主・自民・公明による3党合意について、野田佳彦総理は「社会保障を持続可能なものにするための安定的な財源確保のために消費税の増税は必要です」と改めて国民に理解を求めたうえで、自民党の安倍晋三総裁に対し「3党合意はきちっと守ってほしい」とアピールした。
野田総理は9日のNHK日曜討論の中で「3党合意を前進させるために、衆議院を解散した」と解散の意味を強調し、「3党合意はきちっと守ってほしい」と語った。
安倍総裁は「3党合意の路線はかわりない」とした。そのうえで消費税引き上げについて「来年の5月、6月、7月の景気を見ながら、来年の秋に判断する」とした。
公明党の山口那津男代表は「3党合意しているので、課題についても責任を持たなければならない」とし、「消費税増税には景気を回復させる。低所得者対策を具体的に決めなければならない」など条件整備の必要をあげた。
また、野田総理は最低保障年金についても触れ、「月3万円で暮らせというのは(生活実態にそわない)」とし税での嵩上げの必要を指摘。最低保障年金についても国民会議で議論をするよう求めていく考えを示した。
石原慎太郎日本維新の会代表は「今日のような高福祉・低負担の構造では、どんな時代になっても持たない。国民がある程度負担するのは当然じゃないか。人生も命もお国に預けますという理屈は人の世の中に通るわけがない」と現行の社会福祉レベルなら国民負担は増やさなければ維持できないとの考えを示した。(編集担当:森高龍二)