国家公務員給与引下げ 地方参考にしてと財務相

2011年11月18日 11:00

 東日本大震災の復興財源の一環として国家公務員の給与、平均7.8%削減のための時限立法案が提出されているが、実現した場合、国家公務員の給与に準ずるとされる地方公務員の給与削減へ地方自治体へ、国として働きかけを行うのか、国の対応について質され、川端達夫総務大臣は「同様の引下げを要請することはしない。(自治体は)国民の理解を得られるよう適切に対応いただきたい」とした。

 安住淳財務大臣は「今の国の状況を勘案し、総合的に判断いただければ常識的な対応をいただけると思う」と語るとともに「参考にしていただければと思っている」と語った。

 17日の参議院予算委員会で中西健治議員(みんなの党)の質問に答えた。国家公務員にかかる人件費の総額について安住財相は約6兆円程度と回答し、今回の時限立法で給与7.8%の削減は26年3月31日までのものであること。年間2900億円の削減で2年分を見込んでいることを回答した。

 また、公務員人件費を2割削減するとのマニフェストの公約に向けては公務員定数の削減、退職金の見直しなど人件費の圧縮、地方への移管などで目指していくとした。

 中西議員が地方公務員の給与や義務教育教員の給与に関係する地方交付税や義務教育国庫負担金の削減を行うべきではないかと求めたのに対し、安住財相は「地方交付税や義務教育国庫負担金の人件費みあいについて、国が強制的に削減するのはルールに反する」として、その考えのないことを示した。(編集担当:福角忠夫)