戦後80年の戦没者追悼式 注目される総理式辞

2025年08月15日 06:34

 終戦から80年。政府は天皇皇后両陛下のご臨席のもと、遺族代表、各界代表ら参列の中、さきの大戦で亡くなった戦没者を追悼し、平和への誓いをあらたにする「全国戦没者追悼式」を15日、日本武道館で催す。

 昨年の全国戦没者追悼式で、天皇陛下は「かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします」と述べられるとともに「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と戦没者のご冥福を祈られた。

 また先の戦争が侵略戦争であった史実を踏まえ、陛下はお言葉のなかで「深い反省」を語られた。一方、岸田文雄総理は式辞で「歴史の教訓を深く胸に刻み」と述べたが、歴史を踏まえた直接の「反省」に値する言葉は語らなかった。石破茂総理が戦後80年の戦没者追悼式で、どのような式辞をするのか、注目されている。

 なお林芳正官房長官は14日、終戦記念日を迎えるにあたり、官房長官談話を発表した。談話では「先の大戦における300万余の戦没者のため、全国戦没者追悼式を挙行する」と告知し「明日正午に国民1人ひとりがそれぞれの場所において、式典に合わせ、戦没者をしのび、心から黙とうを捧げられるよう切望します」と黙とうを呼びかけた。(編集担当:森高龍二)