「共産党は暴力的な革命というものを、党の要綱(綱領)として廃止していませんから」などと10日のTBS番組「ひるおび」(月曜から金曜午前10時25分)で発言した八代英輝弁護士は13日、番組途中で、この発言に対し「私の発言は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方で、日本共産党はそれをたびたび否定していることも併せて申し上げるべきでした。申し訳ありませんでした」と謝罪した。
八代氏が指摘するような「党の要綱(綱領)として廃止していません」との事実はない。八代氏は「テレビで発言するものとして、今後は、より正確に、バランスに配慮し、言葉に責任を持っていきたいと思います」と頭を下げた。
江藤愛アナウンサーは「先週の放送で、日本共産党について『まだ暴力的な革命というのを、党の要綱として廃止していない』という発言がありました」と説明の上「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正してお詫びします」と訂正、謝罪した。司会の恵俊彰氏は「失礼しました。私たちも脇を締めて番組つくりに臨んで、より広く与野党の政策についても伝えていこうと思っております」と脇を締めていくと述べた。
共産党広報部長はTBS担当者に抗議し、訂正と謝罪を求めていた。志位和夫委員長も「どんな場合でも、平和的・合法的に社会変革の事業を進めるということが、日本共産党の一貫した立場。事実無根の卑劣なデマは絶対に許せません」とツイッターで訂正、謝罪を求めていた。八代氏らが訂正・謝罪したのは番組が始まって2時間半が過ぎた午後1時前だった。
志位氏は「公安調査庁は68年にわたって不当な調査を公党に対して行いながら『破壊活動の証拠』なるものを何一つ発見できませんでした。ないものはどんなに調査しても出てくるはずはありません。『暴力革命』などという攻撃が全くのデマであることはこうした歴史的事実によっても明らかです」とツイッターで発信。
そのうえで13日、「デマとフェイクで自分の気に入らない勢力を攻撃することは民主主義社会で決して許してはならないものです。(野党4党による総選挙共通政策合意による)共闘分断をはかる卑劣なデマ攻撃を、市民と野党の結束した力で打ち破り、総選挙における共闘の勝利でこたえることを心から訴えます」と呼び掛けた。(編集担当:森高龍二)