馬毛島施設建設へ同方向で相談できると岸防衛相

2022年02月08日 06:31

 岸信夫防衛大臣は鹿児島県西之表市馬毛島への米軍空母艦戦機陸上「離発着訓練施設」や自衛隊施設建設について、3日の八板俊輔西之表市長との会談を踏まえ、7日までの記者会見で「種子島の1市2町と防衛省が同じ方向を向きながら自衛隊施設の整備に係る取り組みについて相談していく新たな段階を象徴する極めて有意義なものとなった」と建設実現へ同方向で歩を進めていける機会になったとの認識を示した。

 岸大臣は「八板市長から馬毛島の自衛隊基地整備は新たな段階に進んだと捉えているとの市長や市民の認識とともに、期待と不安の声というのをお届けいただいた。市長から頂いた要望は施設整備において、地元住民の期待と不安の声をしっかり受け止め、より多くの理解と協力を得るための努力を続けてほしいというものと理解している。1日には中種子町、南種子町からも自衛隊施設整備の早急な実施の要望を頂いている」と語った。

 3市町の姿勢の背景には施設受け入れに伴う協力金と言える「再編交付金」への期待が見える。八板市長は交付金への配慮とともに自衛隊施設整備に伴う「協議の場」を設けるよう要望した。これについて、岸大臣は「緊密に意思疎通を図り、この協議の場のあり方についても、速やかに相談を進めていきたい」と記者会見で話した。

 馬毛島への施設建設は昨年4月16日にワシントンで行われた日米首脳会談でも再確認され、国家間の合意事項になっている。(編集担当:森高龍二)