菅直人元総理は日本維新の会代表の松井一郎大阪市長に対し16日、「松井代表が主張する核共有とは、日本自身が核兵器を他国と共有することと理解するが、そういう意味か。つまり日本も核武装すべきということか」との質問状を、大阪市役所職員を通して提出した。
また原発についても「ロシアが実際にウクライナの原発を攻撃した事実を目にしながら、テロ対策の特重施設が整備できていない国内の原発を再稼働させるべきというのはなぜか」と質している。
菅氏は4月7日の衆院原子力特別委員会、15日の衆院経産委員会で松井氏の主張する「核共有による防衛力強化」を批判、テロ対策の特重施設の整備ができていない原発再稼働にも強く反対している。
質問状では「松井代表は唯一の戦争被爆国日本までもが核兵器を共有することは、世界の核抑止の力を弱めることになるとは考えませんか」と問いただしてもいる。
一方、松井氏はツイッターで菅氏に対し「目の前の現実に問題意識を持っているだけ」と発信。「国政マターの政策を地方自治体である大阪市役所に持ち込まれても職員が迷惑なので、今後は政党にご連絡下さい」と付記。
ただ、17日午前10時現在、菅氏の質問に対する回答発信はない。「目の前の現実に問題意識を持っている」からの「核共有」や「原発再稼働」発言だから、文書での質問状には維新代表として文書で回答すべきだろう。松井氏の対応が注視される。(編集担当:森高龍二)