細野豪志環境大臣は放射性物質による汚染に対する懸念から災害廃棄物の広域処理がなかなか進んでいない状況について7日開かれた参議院震災復興特別委員会で石川博崇議員(公明党)から政府としての対応を質され「10月31日現在で54市町村の自治体から受入の検討を頂いている」とし、受入を検討している自治体の担当者に対して「環境省の担当者が直接伺い、(協力を得るため、安全性など)説明している」とした。
また、受入を検討している自治体が「住民に説明する場面を設けて頂いた場合には環境省の担当者が直接、住民のみなさんに説明していく」と住民説明会には環境省の担当者が出向いて説明し、理解と協力を得たいとの考えを述べた。
細野大臣は「(協力の自治体に対し)財政的な国庫補助についてもしっかり対応していきたい」と協力にみあった補助をしていく考えも示した。
細野大臣は「廃棄物の(放射性物質の汚染に対する)安全性についてはしっかり確認するので、協力をお願いしたい」と改めて、全国の自治体に対して協力を求めた。
細野大臣によると、4月8日に廃棄物の広域処理を全国の自治体に協力要請した際には42自治体、570市町村から検討する旨の回答があったが、放射性物質の安全性に対する懸念から10月末では54市町村と10分の1まで減少したとしている。
環境省では放射性物質により汚染された廃棄物の焼却灰から検出される放射性セシウムの濃度が1キログラムあたり8000ベクレル以下のものについては住宅地として利用しない場合に限り、埋め立てることができるとしており、細野大臣も、この値の範囲について「安全な埋め立てができる」と説明した。(編集担当:福角忠夫)