安倍元総理の国葬に16億6千万円、さらに増か

2022年09月07日 05:26

 松野博一官房長官は6日、安倍晋三元総理の国葬儀に必要な経費について、内閣府で企画・演出など必要経費として閣議決定した2億4900万円以外に、警備費や海外要人の接遇に要する経費に14億Ⅰ000万円程度と発表した。国葬に要する経費は最低16億6000万円程度になることになる。

 松野官房長官は、警備費や海外要人の接遇に要する経費などが必要となる見込み額について、各国からの連絡状況を踏まえ、海外から190以上の代表団が参列、特別接遇を要する首脳級等代表団数は50程度見込まれる」とした。これを前提として16億6000万円としているため、代表団次第でさらに必要経費は増える見込みだ。

 松野官房長官は「警備に要する経費は8億円程度」と語った。すでに成立している今年度予算から捻出する。8億円の内訳は「道府県警察からの派遣のための旅費などの部隊活動や超過勤務手当に関わる経費が5億円程度、車両等の装備資機材や待機所の借上げの装備費が3億円程度」とした。

 また海外要人の接遇に要する経費については「6億円程度」とした。内訳は「海外要人の本邦滞在中の車両の手配や空港での受入体制の構築等の庁費が5億円程度。接遇要員として一時帰国させる在外公館職員の出張のための旅費が1億円程度」と語った。

 松野官房長官は「このほか自衛隊の儀じょう隊等の車両借上費等が0.1億円程度見込まれている」とし「既定予算で対応する」とした。

 立憲民主党の蓮舫参院議員(元行政刷新担当大臣)は、政府発表に「すでに閣議決定された費用とあわせ約17億円の税金が使われる見通し。これはあくまで試算。前提条件が変われば上振れも。法的根拠なき国葬に巨額の税金。国民世論の反対の声が海外要人の来日に少なからず影響が出ています。声を上げることは力です」とツイッター発信した。

 蓮舫氏は「道府県警察からの派遣等約5億円の人員規模、どんな警備体制かは自民党側もわからないと言う。つまり積算したお金ではない。接遇費の6億円は要人50人来日、1人あたり1千万円の試算だが、その国からの警護、秘書官や関係者の人員と経費見積もり、日本の経費負担の割合も不明。増える前提の試算です」と額がさらに膨れ上がることを懸念した。(編集担当:森高龍二)