昨年の参院選挙で投票用紙交付誤り75件

2023年01月15日 09:58

 総務省は昨年7月10日に執行された参院選挙で執行管理に問題のあった事案を取りまとめ、13日発表した。投票用紙交付ミスなど問題事案は計225件あった。

 総務省によると既に投票を済ませた人に投票用紙の交付済みを確認せずに再交付するなどの投票用紙交付誤りが75件あったほか、本人確認を十分行わないままに本来投票できない人に投票用紙を交付するなど本人確認の誤りなどの事案が27件あった。

 また誤った候補者氏名等が記載された状態で氏名等を掲示した案件が6件、比例代表選挙の投票用紙を交付する際や投票所内の投票方法の説明案内に、本来「候補者名又は政党名を書いてください」と説明・記載すべきところ「政党名を書いてください」と説明・記載した説明の誤りが2件などあった。

 開票作業では投票箱の鍵を保管している封筒が封印されていなかった事案や後日に投票箱を点検した際、投票箱の内側に挟まっている未集計の投票用紙が見つかったミスがあった。

 このほか、選挙犯罪にあたる行為もあった。息子が父親の投票所入場券を使用して期日前投票を行った詐偽投票や夫が妻の投票について代理記載しようとしたため、代理投票の制度を説明し制止したが、事務従事者の制止を振り払い、妻の分の投票用紙を投函した事案、不在者投票施設で施設職員が意思表示することができない選挙人にかわって勝手に候補者名・政党名を記入した選挙犯罪もあった。(編集担当:森高龍二)