2012年セル映像ソフト市場、7年連続でマイナス

2013年02月28日 10:12

 インターネットによる動画サービスが普及し、縮小を続けるセル映像ソフト市場。このセル映像ソフト市場につき、2012年の販売動向をGfKジャパンが発表した。

 2012年のセル映像ソフト市場は5161万枚の2202億円、前年比は数量ベースで9%減、金額ベースで4%減と、7年連続のマイナス成長となった。販売チャネル別では、Eコマースが金額構成比51%と最大、次いでメディアストアが29%、家電量販店が9%を占めている。またジャンル別では、音楽が前年を上回る高い伸びを見せ、構成比は、数量ベースで前年比4%増の27%、金額ベースで同6%増の33%と、数量・金額ともに最大ジャンルとなっている。一方、洋画は前年から縮小し、数量構成比27%、金額構成比12%。邦アニメは金額構成比24%で、ほぼ前年並みとであった。

 メーカー(発売元)シェアでは、数量ではワーナー・ホーム・ビデオ、金額ではエイベックス<7860>が首位に。ディストリビューター(販売元)シェアでは、音楽からアニメまで幅広くカバーするソニーミュージック が、数量・金額ともに数年来の首位を維持する結果となっている。

 DVDの際よりも普及が鈍かったBlu-rayソフトであるが、2012年の市場は1282万枚の682億円。数量前年比11%増、金額前年比16%増と、前年よりは緩やかになったものの2桁増を維持している。結果、セル映像ソフト市場全体に占める割合は、金額ベースで31%となった。ジャンル別金額構成比で邦アニメが46%と最大ジャンルであることが特徴的であり、洋画が19%と邦アニメに続く市場となっている。また、音楽は対前年7%ポ増の18%となっており、洋画にせまる勢いとなっている。

 スマートフォンやタブレット市場の拡大により、映像配信サービスは今後益々活性化すると予測される。現在の縮小傾向を食い止めるべく、映像配信の話題性を映像コンテンツ全体への需要喚起に結びけることができるのか。注目の集まるところであろう。(編集担当:井畑学)