LGBTQ(性的少数者)を巡る前総理補佐官の差別発言で世論の批判を浴び、一挙に政府内にLGBTQへの理解の促進を促す必要性を認識させる結果になったのか、政権批判をかわすためなのかは別として、17日、一歩前進する動きがあった。
岸田文雄総理は17日、森まさこ総理補佐官をLGBTの人らへの理解を増進するための担当者に任命した。そのうえで森補佐官とともに岸田総理はプライドハウス東京の人らLGBT関係者と総理官邸で面会し、さきの前総理補佐官の発言について「心からお詫び申し上げたい」と謝罪した。
そのうえで岸田総理は「多様性が尊重され、すべての人々が互いの人権や尊厳を大切にする、そして生き生きとそれぞれの人生を享受できる社会を目指す努力をしていかなければならない」と理解促進に取組む姿勢を強調。岸田総理には自民党総裁として、LGBT理解増進法制定への指導力を発揮することが求められている。
立憲民主党の泉健太代表は同日午前の記者会見で岸田総理に対して「私は今聞きました、これから勉強しますではなくて、決断と実行をする時にきている」とし、実効性のある行動を求めた。
また「これ以上、超党派でまとめたLGBT理解増進法が後退することの無いよう、そして差別解消法が実現するように、また同性婚法が実現するよう、総理には決断、実行して頂きたい」と強く求めた。(編集担当:森高龍二)