立憲民主党の長妻昭政調会長は6日の記者会見で、政府が給付型奨学金の対象を拡大する内容について、年収上限を380万円から600万円にする、大学は「理工農系学部」の学生を対象にするなどとしていることに「大学は職業訓練学校ではない」と学ぶ領域で政府が価値判断するようなやり方に「非常に強い違和感がある」と指摘。学問領域で分けるようなことをすべきでないと提起した。
長妻氏は「政府の中には今も実学が重要なのだ、すぐに産業に役立つ学問が必要だと(の考えがあるのか)、大学は職業訓練の学校ではない。理工農系に特化することには非常に強い違和感がある。何を学ぶかで差をつけるというのは、学問領域に政府が価値判断をしてしまうことになり、目先に役立つ学問という発想であれば間違いだ。理工農系学問も非常に深い洞察を必要とする学問。文系学問も民主主義を補強するなど色んな役割がある。固定的に考えて頂きたくない」と理工農系に限定した対応を見直すように求めた。
また長妻氏は「子どもの貧困問題、児童扶養手当は子育て政策の本丸の一つ」と指摘し、政府が立ち上げる「こども未来戦略会議」に貧困問題の専門家を入れるよう求めた。(編集担当:森高龍二)