岸田文雄総理は8月31日、大阪・関西万博関係者会合を開き「海外パビリオン建設や会場インフラ整備遅延など、さまざまな課題が生じており、万博準備はまさに胸突き八丁の状況」と最大の正念場を迎えているとの認識を示した。
岸田総理は「今日の会合はこの危機感を政府、大阪府、大阪市、万博協会、経済界が共有するためのもの。これまで以上に緊密に連携しオールジャパン一丸となって成功に向けてラストスパートをする決意を確認するためのもの」と強調。「内閣総理大臣として万博成功に向けて政府の先頭に立って取組む決意」と述べた。
また「万博準備を円滑に進めるためには博覧会協会の体制強化が必須」とし「経産省を中心に60名近くの職員を派遣しているが、財務省、経産省から局長級の派遣を始め、各省が要所要所に幹部を派遣することとする」と万博協会に経産省・財務省の局長級を派遣する考えを示した。
岸田総理は「会場建設及び海外パビリオン建設は楽観できる状況にない。関係省庁挙げて参加国、政府、建設事業者それぞれとの意思疎通をさらに強化し、契約締結に向けた取組みを加速していく必要がある。交通アクセスなど施工環境の改善にも取組んでいく必要がある」と開催まで600日を切っている中で猶予が無い危機感を浮き彫りにした。
岸田総理は「大阪・関西万博はイノベーションの力で変革する日本の姿を世界に発信する絶好の機会。テーマ館や民間パビリオン、イベントを含め魅力あるコンテンツの充実が重要。経済界の皆様の御貢献にも心から期待している」と一層の取組みを要望した。(編集担当:森高龍二)