岸田文雄総理は2月29日開いた経済財政諮問会議で日本経済の状況について「企業収益、株価が過去最高水準」としたうえで「消費・投資が力強さを欠いており、所得増と成長の好循環による新たなステージへの移行に向けた正念場を迎えている」と国民の実質所得が減少し消費が伸びていないことに景気好循環への移行への正念場だとした。
岸田総理は「コロナ後の需要不足経済から人手不足経済に構造的に変化する中、企業の高水準の投資計画が実際の投資増に十分に結び付いていない状況に対応すること」「物価上昇を上回る構造的な賃上げの実現に向けて雇用の7割を占める中小企業の稼ぐ力を高めることは喫緊の課題」とした。
岸田総理は中小企業の賃上げについて「賃上げ税制の大幅な拡充、労務費転嫁のための価格交渉に関する指針の周知・徹底を含む価格転嫁対策の強化、中小企業の省人化や成長投資への支援などあらゆる政策を総動員し賃上げを後押ししていく」と賃上げへの後押しを強調した。(編集担当:森高龍二)