岸田文雄総理は28日、都内で開かれた東京グローバル・ダイアログ(日本国際問題研究所主催)であいさつし、4月に米国で予定するバイデン米大統領との首脳会談に触れ「バイデン米大統領からの招待を受けて国賓待遇で米国を公式訪問し、日米首脳会談に臨む。バイデン大統領とは深い信頼関係の下、自由で開かれたインド太平洋の実現、ウクライナ、あるいは中東、こうした様々な世界の課題に共に取り組んできた」と紹介。
そのうえで「この度の公式訪米では法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため、日米間で連携を強化していくことを改めて確認する。また日米で共に世界の経済成長を牽引していく方策についても議論していきたい」と安全保障、経済成長への一層の日米関係強化につながる訪米にしたい旨を強調した。
岸田総理は世界の安全保障環境について、ロシアによるウクライナ侵略問題やイスラエル・パレスチナ問題、北朝鮮、中国の動きを念頭に「戦後最も厳しく、複雑な安全保障環境に直面している」とし「国際社会は緊迫の度を高め、世界各地が動乱の渦中にあると言っても過言ではありません」と安全保障環境の厳しさを語った。
また「気候変動、感染症、食料・エネルギー危機といった地球規模の課題についても待ったなしの状況」と述べ「これらの課題を解決するには各国がイデオロギーや価値観の違いを乗り超え、人間の尊厳を守り抜き、人類共通の未来をより良いものにするために協力していかなければならない」と呼びかけた。(編集担当:森高龍二)