岸田文雄総理は11日開いた経済財政諮問会議でいわゆる骨太方針(経済財政運営と改革の基本方針)を「与党と調整し、今月中に閣議決定する」と語った。
この日の議論で骨太方針の原案が示された。岸田総理は「コストカット経済から脱却し、成長型の新たな経済ステージへ移行する千載一遇のチャンスを迎えている」などとし「物価上昇を上回る持続的・構造的な賃上げが鍵になる」と強調。
そのため「足下の賃上げの流れを中小企業、地方経済など春季労使交渉以外でも実現していく必要がある」と語った。
岸田総理は「春季労使交渉における力強い賃上げの流れに加え、6月から開始した定額減税等により可処分所得を下支えすることで、物価上昇を上回る所得の増加を確実に実現していく。この流れを来年以降も持続させるため、あらゆる政策を総動員し、賃上げを後押しし、来年以降、物価上昇を上回る賃上げを定着させていく」と賃上げへの環境づくりに力を込めた。
また岸田総理は「2030年度までに新たな経済ステージへ移行させ、持続可能な経済社会へと軌道に乗せるべく、骨太方針で示す経済・財政新生計画に基づき、経済・財政・社会保障を一体とした改革を進め、国民が豊かさと幸せを実感できる持続可能な経済社会を実現していく」と述べた。(編集担当:森高龍二)