岸田文雄総理は1日の「GX(グリーン・トランスフォーメーション)推進機構」開所にあたり、ビデオメッセージで「150兆円の官民によるGX投資を日本に呼び込むため成長志向型カーボンプライシング構想に基づき、今後10年を展望した『分野別戦略のロードマップ』を描き『GX経済移行債』で調達する20兆円規模の資金で先行支援を開始するとともに、排出量取引を始めとする様々な制度的枠組みを整えてきた」と取組みを紹介。
そのうえで「これからは、これまでの枠組みを更に発展させ、2050年カーボンニュートラルに至る難所を一歩一歩上っていくために官民で共有する脱炭素への現実的なルートを示す段階」にあると強調した。
GX推進機構については「民官の精鋭が集まり、我が国のGXを牽引する要(かなめ)の組織」とし「民間ファイナンスのリスク補完を行う金融支援業務、排出量取引制度の運営やカーボンプライシング業務、内外のGXに関する政策や企業動向を蓄積する調査・分析業務など我が国が脱炭素をめぐる世界的な競争を勝ち抜いていく上で欠かせない、社会インフラとしての機能を担うもの」と位置付けた。同機構の理事長には経団連副会長の筒井義信氏が就任している。(編集担当:森高龍二)