旧優生保護法巡り違憲判決「速やかに賠償」総理

2024年07月05日 06:39

 岸田文雄総理は3日、旧優生保護法訴訟について最高裁が同法規定を「憲法違反」とし、国の損害賠償責任を認める判決を下したことを受け「判決を重く受け止め、判決に基づく賠償を速やかに行う」と語った。また「優生手術等は人の尊厳を蹂躙(じゅうりん)する、あってはならない人権侵害」と過去の政策に対し陳謝した。

 岸田総理は「1948年制定の旧優生保護法に基づき、あるいは旧優生保護法の存在を背景に、1996年に優生手術に関する規定が削除されるまで、多くの方々が特定の疾病や障害を有すること等を理由に、生殖を不能にする手術を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたことに、政府としても旧優生保護法を執行していた立場から、真摯に反省し、心から深くおわびを申し上げる」と述べた。

また「優生手術等を受けた皆様の声は大切であると考えている。私自ら皆様にお会いし、私から反省とおわびの言葉を直接お伝えしたい」とし、今月中にその機会を持てるよう関係閣僚に指示したとした。(編集担当:森高龍二)