協会けんぽの保険料の1・5倍から2倍にもなり、上がり続ける国民健康保険料を「払える国保料」にするため、国保への国庫負担を増やしてください、と総理や厚労大臣、財務大臣などへ要望する署名活動を中央社会保障推進協議会が行っている。ネット署名もしており、すでに4万4000人以上が賛同している。
同協議会は「国保料金が高すぎる」と指摘。「今年も多くの自治体で引き上がる。今でも国保料は払いきれないほど高く、やむなく滞納してしまい、預貯金を差し押さえられる、保険証を取り上げられるなど、安心して医療が受けられない状況が広がっている」と影響の深刻さを訴える。
あわせて、近年の状況として「国保加入者は高齢者が多いと言われて来たが、加入者の世帯主の職業を見ると雇用されている人が約3割を占める。特に20代では65%以上が雇用されている人。国保の問題は全世代に関わる問題」とこれまでの国民健康保険への認識を変える必要があると提起している。
また国保財政が厳しく国保料を負担するしかないのでは、との投げかけには「国保は社会保障の一環と国保法で定められ、国民皆保険制度の土台として整備されてきた。国の責任で国保加入者が安心して医療を受けられることは保障されている。また、自治体によっては大きな黒字を出し、基金や剰余金などをため込んでいる」とし、異常に高い国保料引き下げへ国庫負担を増やすことを求めている。
SNSでは「収入変わってないのに国保料がどんどん値上げされる。生活カツカツで、どうやって文化的な生活をしろと?」「マイナ保険証に垂れ流す税金があるのなら保険料を下げろ」「国保の保険料高過ぎます。うちも払えなくて短期保険証になった事あります。 軍拡などせずに国保に財源を当ててください」など切実な声や怒りの声が集まっている。(編集担当:森高龍二)